梅干し作りには、天日干しした梅を梅酢に戻すか戻さないか、二つの方法があります。
5月から7月に梅を収穫する時期には、梅作りに取り組む方が増えてきます。長年梅干しを作っているご家庭や、初心者にとっても梅干し作りは手間がかかるものの楽しい作業です。
愛情を込めて作った梅干しは、格別な味わいを持ちます。
ここでは、梅干し作りにおける二つの主な方法をご紹介しますね!
もくじ
梅干しを天日干し後梅酢に戻どすケース
梅干し作りには欠かせない梅酢ですが、天日干し後に梅酢に戻すかどうかは迷うポイントです。梅酢に戻す方法と戻さない方法、どちらも可能ですが、でき上がりに違いがあります。
梅酢に戻すと、梅干しは鮮やかな色合いと水分を含んだしっとりとした食感になります。
色むらがある梅や硬い梅、酸っぱい味や水分の多い梅干しを好む場合には、梅酢に戻す方法が適しています。
梅酢に戻す方法には大きく分けて二つあります。
一つは、梅酢に戻してそのまま保存する方法、もう一つは一時的に戻してから別に保存する方法です。
この方法では、塩味や酸味が控えめで、色は薄めですが、赤みを帯びたおいしい梅干しができます。塩分を気にする方にも適しています。
梅干しを天日干し後に梅酢に戻さずに作るケース
土用干し後に梅酢に戻さずに梅干しを作る方法もあります。これは、私の実家でも母が、その母から受け継がれている方法です。
この方法で作る梅干しは、赤みが控えめで落ち着いた色合い、そして穏やかな酸味と塩味が特徴です。
手順はとても簡単で、土用干しをした梅と紫蘇をそのまま保存容器に入れるだけです。
最初は固く感じられるかもしれませんが、梅には十分な水分が含まれており、時間が経つにつれてしっとりとした食感に変わります。
これは、味が濃縮された美味しい梅干しになる方法です。
梅干しに現れる白い斑点:塩かカビかの見極めと対応策
梅干しを天日で干した後、時々白い斑点が現れることがありますが、これがカビか塩の結晶か判断するのは難しいことがあります。
梅干しに現れるカビは主に「赤カビ」「青カビ」「白カビ」の3種類です。特に白カビの対応方法について説明します。
白い斑点が塩の結晶かカビかを識別するには、触ってみると良いでしょう。塩は粒状で硬い感触がありますが、カビは柔らかく綿のような質感が特徴です。
それでも判断が難しい場合は、梅干しをお湯に浸してみてください。塩なら溶けてしまいますが、カビは残るため、これで区別が可能です。
カビが発生していることが判明した場合、以下のステップで対処してください。
梅干しにカビが生えた場合の対処法
①カビがついた梅は除去し廃棄します。
②梅を漬けていた梅酢は煮沸して消毒します。
③カビが広範囲にわたる場合は、残りの梅を取り出して水洗いしましょう。
④洗った梅は食酢で再洗いし、アルコールを含んだペーパータオルで拭いて殺菌します。
⑤カビの発生がひどい場合は、梅を煮沸消毒するのが良いでしょう。
⑥瓶や甕もよく洗い消毒した後、再度使用します。
梅干しのカビは早期発見が重要です。小さなカビでも見つけたらすぐに対処し、定期的に梅の様子をチェックして大量発生を防ぐことが大切です。
保存場所もカビの発生に影響を与えるため、カビが生えにくい環境を選び、慎重に管理しましょう。
梅干しの適切な保管方法について
乾燥させた梅干しをどのように保管していますか?適切な容器の選択は梅干しの品質維持に重要です。
金属製の容器は梅干しの酸性により腐食する恐れがあるため、使用は推奨されません。
一方で、金属でない内側を持つ琺瑯容器は、梅干しの香りが移りにくく、理想的です。容器の傷や剥がれ、ヒビがないかを確認し、梅干しの保管に使いましょう。
また、ガラス製の瓶や伝統的な陶器の甕も梅干しの保管に適しています。
これらの容器は、風味を保ちながら湿気や不純物の侵入を防ぎます。プラスチック容器も使えますが、酸による変質の心配はなくとも、消毒は忘れずに行うべきです。
熱湯消毒に適さないプラスチック容器にはアルコール消毒がおすすめです。消毒後は、梅干しと紫蘇、梅酢を適量入れて密閉して保管しましょう。
梅干しの保管場所の選び方
梅干しを入れた容器の保管場所の選定も大切です。
風通しの悪い湿気の多い場所や直射日光が当たる場所は避けましょう。特にキッチンのシンク下などは湿気が溜まりやすく、カビのリスクが高くなります。
理想的な保管場所は、風通しの良い、直射日光が当たらない場所です。温度が15℃から25℃の範囲で、人の往来があり空気が流れるリビングや廊下などが適しています。
冷蔵庫での保管は味の馴染みに時間がかかることがあり、冷蔵庫の乾燥環境が梅干しの品質に影響する可能性もあります。
気になる!自家製梅干しの賞味期限
自家製梅干しの賞味期限についての関心は高いです…よね?
塩と紫蘇のみで漬けられた伝統的な梅干しは、基本的に賞味期限がないとされています。これは、高い塩分濃度が微生物の増殖を抑制し、長期保存を可能にするからです。
しかし、はちみつを加えた梅干しや減塩タイプは賞味期限が短くなる傾向にあります。
これらの場合、塩分濃度が18~20%の梅干しが長期保存に適しています。適切な方法で漬けられた梅干しは時間が経つにつれて味わいが深まり、伝統的な製法で丁寧に作られた梅干しは長い間その美味しさを保ちます。
自家製梅干しの作り方について・まとめ
自家製梅干しの作り方について、いくつかの重要なポイントをご紹介しました。
天日干しし乾燥させた梅を梅酢に戻す方法も、戻さない方法もあります。
梅酢に浸すと鮮やかな色と強い酸味の梅干しができますが、浸さない場合は色が薄めで、酸味と塩味が控えめになります。
また、白いカビが生じた場合、その外観は綿のようですが、判別が難しいときはお湯につけて確かめてみてください。溶けない場合はカビであり、適切な処理が必要になります。
保存方法については、ガラス瓶、陶器、プラスチック容器、または内側が傷ついていない琺瑯容器が最適です。保管場所は風通しが良く、直射日光が当たらない場所を選びましょう。
昔ながらの方法で作られた梅干しは、適切に保管されていれば基本的に賞味期限がないとされています。
手間はかかりますが自分で作った梅干しは格別です!
ぜひ自家製梅干し作ってみてくださいね!
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