桜が散り終えると、日本の道端や公園でツツジの花が目を引き始めます。これらは通常、市や区による環境美化の一環として植えられています。ツツジの開花と同時期には、サツキも美しい花を咲かせます。

春の終わりから初夏にかけて見られるこれらの花は、その外観が非常に似ているため、区別するのが難しいと感じる人も多いです。私のように「正直詳しくない」という方は全く知らないですよね。

そこで、今回はツツジとサツキの違いについて詳しく調べてみました。以下、ご参考になれば幸いです。

ツツジとサツキの基本的な違いとは？

ツツジとサツキは非常に似ていますが、実際には明確な違いが存在します。両者はともにツツジ科ツツジ属に属しており、サツキは特に「サツキツツジ」とも呼ばれることがあります。しかし、園芸や盆栽の分野では、これらは明確に区分されます。

ツツジは通常、大きな花と葉を持ち、季節の早い段階で花を咲かせる特徴があります。対照的に、サツキはツツジの花が終わるころに小さな花を咲かせることが多いのです。それでは、どのようにしてこれらを見分けることができるのでしょうか？

ツツジとサツキを葉と花で見分ける方法

ツツジとサツキを区別する方法は、花がない時期であっても、葉の特徴を見ることで行えます。よく街路樹として使用されるツツジの中でも「オオムラサキツツジ」とサツキの葉を比較することで、両者を見分けることが可能です。

葉の特性を利用した識別方法

ツツジの葉は柔らかく、形状は細長い楕円形から卵型まで多様です。一方で、サツキの葉はより硬質で、葉先が鋭角に尖っています。
ツツジの葉の表面は粘毛が存在し、光沢がありません。

これに対し、サツキの葉は表面に艶があり、粘毛が存在しません。

例えば、公園で遊んだ後に子供たちの服に葉が付着していた場合、それがツツジの葉である可能性が高いです。粘毛があるため、服に付くとなかなか取れにくいのです。花の季節が過ぎた後でも、これらの葉の特性を理解していれば、ツツジとサツキを識別することができます。

これらの知識を持っていると、春の終わりから初夏にかけての散歩が一層楽しくなるでしょう。

ツツジとサツキの特徴とその見分け方

ツツジとサツキは、見た目が似ているものの、いくつかの違いがあり、それぞれ独自の美しさを持っています。以下では、ツツジとサツキの違いに焦点を当て、それぞれの特徴や見分け方を紹介します。

・花のサイズで見るツツジとサツキの違い

ツツジの花は一般的に直径約6cm（5cmから7cmの範囲）で、見た目にも豪華です。一方、サツキの花は少し小さく、大体4cm（3.5cmから5cm）程度の大きさです。例として、我が家の義父が愛情を込めて育てているサツキは、花が5cm程度あり、「サツキの花がこんなに大きいんですね」と褒めることで喜んでもらえます。

・おしべの数による区別
ツツジの花は通常、おしべが5本以上あるのに対して、サツキはおしべが5本です。ツツジは花が一斉に開花するのに対し、サツキは徐々に開花するので、花が開く様子も異なります。この違いを理解することで、両者を容易に識別できます。

 

・開花時期の違い
ツツジは主に4月中旬から5月上旬にかけて開花し、特にオオムラサキツツジのような種類は赤紫色の鮮やかな花を咲かせます。対照的にサツキは5月中旬から7月頃に開花し、その開花期間が長いことが特徴です。

・色の多様性
ツツジは白、ピンク、紫、場合によっては黄色など、色のバリエーションが豊富です。一方でサツキは主に紅赤色の花を多く持ち、絞り咲きや覆輪といった異なる配色の花が混在することもあります。これは盆栽愛好家にとって特に魅力的な特徴となっています。

・新芽の成長タイミング
ツツジとサツキはどちらも新芽が5月頃に伸びますが、花が咲くタイミングは異なります。ツツジは花が咲いた後に新芽が伸びるのに対し、サツキは新芽が伸びた後に花が開きます。これは、開花時期は異なるものの、新芽の伸びる時期が同じであるという興味深い現象です。

まとめ

ツツジとサツキは外見が似ているものの、いくつかの重要な違いがあります。両者はツツジ科ツツジ属に属し、サツキは「サツキツツジ」とも呼ばれています。

ツツジは一般的に大きな花と葉を持ち、早い時期に開花します。対して、サツキはツツジの花が終わる頃に小さめの花を咲かせる特徴があります。識別のためには、葉の形状と質感に注目します。

ツツジの葉は柔らかくて広い楕円形をしており、表面に粘毛がありますが、サツキの葉は硬く、尖った形をしており、表面はツヤがあり粘毛はありません。これらの違いを理解することで、春の終わりから初夏にかけての散策がさらに楽しめます。

また、サツキの花はオシベが5本であり、ツツジと比較して小さく、開花時期が少し遅れます。これにより、ツツジとサツキはそれぞれ独自の魅力を持ち、花愛好家に楽しみを提供してくれます。